top of page

体験から作ったテキストを

  • 6 分前
  • 読了時間: 4分

これまで子ども達をたくさん教えてきました。

私の生徒さんの年齢層は幅広く、最近多いのは同世代の生徒さんたちですが、一番小さい子で3歳から一番上は90代のかたまで。

その経験が音楽教師としての自分を育てています。


今レッスンしている子ども達は、この4月から小学校6年生になった女の子の三人組。

昔に幼児の頃から教えてきて、今はもう大人になっている元子ども達がたくさんいます。

そんな中で久しぶりに、この4月から4歳が入ってくれました。

4歳児のレッスンというのは私もだいぶブランクがあるので、どんなレッスンをするのかをもう一度見直して、4月から楽しくレッスン始めています。


その子は実はお父さんが昔の生徒でした。

そのお父さんはずっと大人になるまで習ってくれていて、今ではもうレッスンはしていませんが、そのお子さんが4歳になってピアノをそろそろ習わせたいとなった時に、それなら絶対に郁先生がイイとこだわってくれたのだそうです。

その話を聞いた時にはとても嬉しかった。


幼児だったそのお父さんを教えていた頃は、私も21歳で卒業したての若造でした。

音楽の先生とはどういう人であるべきか、どういう勉強をして、どういう考え方を持って、、、ということをまだ何も知らずに、これから経験を積むということが始まる年頃でした。


リトミックを専門に勉強してきていたので、そのノウハウを活かして、ピアノ奏法だけではなく音感教育的なことも若造なりにがんばって考えてやっていました。

その頃はまだそのようなリトミックを取り入れた子どものピアノレッスンは、やる先生も少なかったように思います。

リトミックのレッスンではなくあくまでもピアノを教えていたのですが、体を動かしてリトミックの要素をたくさん取り入れていました。

そしてその子が成人する頃、30代終わり頃から、所属するローランド・ミュージック・スクールの音楽教育部門でオリジナルのピアノ科の教則本を作るチームに抜擢されました。


私が学生の頃から、昔ながらのピアノ教育のほかにヨーロッパ、アメリカ、日本、いろいろな国の音楽教育者が作ったオリジナルの音楽教育カリキュラムとそのテキストが何種類も世に出てきていた、そういう時代になってきていました。

ですからローランドもオリジナルの教材を作ろうということで、別のジャズクラスなどですでに開発されていたオリジナル教材の指導法を先輩の先生に習うなどしていたのですが、幼児用のものは当時まだなかったのです。

3、4、5歳児との三段階のセットになったカリキュラムを作り、そのそれぞれのテキストを作っていこうという大勢のチームの一員として入らせていただき、4歳児の担当ということになりました。

4歳のお子さんを教えるためのピアノの教則本を作る。

私のキャリアの中で最初に訪れた、とても大きなお仕事でした。

ですのでもうはりきってその内容を考え、カリキュラムを作り、どんなふうに進んでいくテキストにするのか、一回のレッスンがどんなふうに展開されるように作っていくのかということを考えました。

何週間もかけてたたき台を作り、それを先輩方に見ていただいて直していただいて、曲をつけて、イラストを書いてもらってという、本当に長いお仕事でした。


当時の私がそれを考えて作り出すことができたのは、リトミックも勉強してきた経験と、今この4月から始めた4歳のお子さんのお父さんが3歳で始めてから長年教えてきた教えてきたその経験があったからなのです。

まだその当時は若造でしたから、後から振り返って、もっとこういうふうにもできた、ああいうふうにもできたという反省をプラスに活かし、、、ということも、そのテキストの土台になっています。

もちろん、私が作ったものがそのまま世に出たわけではなく、先輩方にたくさんアドバイスをいただいて直していただきましたので、元の叩き台から大きく変わったところもありましたけれど、主に私が中心になって作ったという教則本です。


そのテキストをこの4月から、その息子の4歳の男の子が使ってレッスンをしてくれているのです。

本当に感慨深いです。

そのお母さんに「このテキストは私が中心になって作ったテキストで、実はこれの元になっているのが、この子のお父さんを教えた経験なんですよ」とお話ししたら、とても感動してくださいました。



この4歳のレッスンが始まったということをきっかけに、これまで教えてきた子ども達のことがいろいろ思い出されます。

何十人といますが、みんな大人になりました。

良かったことも、成功したことも、残念ながらうまくいかなかったことも、それらの経験がすべて私の糧になって今の私があるのだという感じがしています。


 
 
 

コメント


最新記事
アーカイブ
タグから検索

© 2023 by voix claire created with Wix.com

  • Facebook Social Icon
  • Twitter Social Icon
  • Instagram Social Icon
  • YouTube Social  Icon
bottom of page