ホンモノの音
「親しいお客様に見守られて、少しだけ何か良いものをお届けできたような気がしています。
演奏することの楽しみ、幸せを今までで一番、味わうことができました。
本当に、郁ちゃんのようにあたたかく聴いてくださる皆様のおかげ様です。」
謙虚な言葉ですが、私のイチオシのピアニスト松岡直子さんからのメール。
約二年ぶりくらいのソロリサイタルでした。
4人のヴォアクレール生徒さんと一緒に、聴きに行きました。
初めの一音がホールに響き渡った瞬間に、体が震えるほどの快感を味わいました。
ホンモノの音楽を、演奏と同じ空間で聴くことでしか味わえない感覚です。
彼女の一番はなんと言ってもその音色。
あの音色に包まれて、本当に幸せな時を過ごしました。
ご本人が言っていたように会場の楽器が万全ではなかったことを差し引いても、これだけのものを聴く人に届けることが出来る。
やっぱり素晴らしいです。
「ピアノってこういうふうに弾くのよ」
「ピアノってこんな音が出る楽器なのよ」
上級クラスの生徒さんに敢えてこう言った私に、皆さん深く頷いていました。
そんな方でも、親しい方々のあたたかさにはやっぱり一番支えられるのです。
私もたくさんの方に「聴きたい」と思っていただけるような演奏が出来るよう、精進しようと思いました。
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