歌詞の読み込みが演奏を作る
今週は「歌詞と詩」をテーマに、いくつかの面から思うことを話したり書いたりする一週間です。
このホームページブログでは、「歌詞の読み込みが演奏を作る」という話題。
レッスンや講座ではたくさんの歌を取り上げています。
もともと声楽やヴォーカルのクラスの方はもちろん、それ以外のクラスの方々も、ヴォアクレールにいれば何かの形で歌のレッスンを受けています。
レッスンのメニューとして、とても大切な「歌詞の読み込み」。
黙って心の奥を見ながら読み、そして是非とも「声を出して」音読もしましょう。
レッスンが始まった初期の頃が一番大切です。
まず文字として、言語として理解できるか。
次にそこに描かれている内容はどんなものなのか、歌う自分にとってはどんなものなのかを考えることを“解釈”と言います。
そして練習期間の途中の時期に読むと、また初めの頃の読んだのとは違うものが浮かび上がることもあります。
この時期に自分にとっての内容が変化するということは、音との融合がうまくいっている時に起こりやすい。
つまり良いことです。
そして仕上げの時に表現を完成させるのには、この「読む」がとても効果があります。
どんな空間でどんな服装でということも決まるころ、その自分に見える空間に向かって描き出す情景がはっきり見えてくるからです。
歌うということは、いくつかの芸術表現が一つになった、混合アート。
そこには音の芸術があり、言語、文学の芸術があります。
音楽の中でも特に歌というのは、この言語、文学の面が重要で、この要素が自分の中で出来上がらないと、歌として成り立つことはありません。
火曜日のポッドキャストでお話ししたように、言葉を音と一体化させるためには、まずそれぞれを完成させようとする姿勢が大切。
音にも言葉にも、学んで調べて練習しなければならないことがたくさんたくさんあります。
その過程を心から楽しめる人が、本当の歌を歌えるのではないでしょうか。
今週は
火曜日のポッドキャストでは「譜読みの中での歌詞の捉え方」
水曜日のアメーバブログでは「訳詞を作るということ」
金曜日のポッドキャストでは「外国の詩を読むということ」
土曜日のnoteエッセイでは「詩が歌詞になるには」
日曜日の音楽のひとしずくではこの一週間のまとめを配信しています。

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