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ポップスのハモりは三度だけではありません

6月の週末音楽講座(CSM)は、18日(日)に[ポップスのハモり講座]というのをやりました。

ハモり、ハモる、ハモれる、いろいろな言い方がありますが、主旋律があって、それに対してコーラスパートをつけることです。


今回の講座は「受講したら上手にハモれるようになる」という講座ではありませんでした。

「ハモリの中にはどんな種類があるのか」体験しながら知っていただくという内容です。

そもそも、ハモりに種類があるということから、あまりはっきり認識していない方が多いと思います。



誰でも知っているJ-POPの名曲を四曲使って、そのそれぞれに私がオリジナルのハモりを1コーラス分だけ作りました。

それを練習してみることで、いろいろな種類を知って体験していただきました。


・主旋律の三度下で(これは誰でも知っていることで一番基本的なハモり方)

・主旋律の六度上で(男性が女性の三度下でハモろうとするとこうなります)

・三度と六度それぞれ、上下を逆で

三度と六度を使うのは、素直に和音の構成音ということですね。

・主旋律の長音や休符の音が動かない間に、違うリズムで(補足リズム)

・主旋律の動きがリズミックなところで、その上か下の重ならない音域で、長音で

・主旋律の音やリズムを少し遅れて模倣する

・合唱風に主旋律とは違う動きのパート


まだ他にもあるかも知れません。

これらの種類を、実際の曲の中で実践しながら紹介していきました。


まず体操や発声練習をやって、その後ハモリの話が始まって最初に、受講者の皆さんに「ハモリといえば」という質問をしました。

皆さんがそれぞれ様々なイメージを持っていたということが、印象深かったです。


・ヴォアクレールで活躍しているヴォーカルグループのメンバーの一人が「私たちがレッスンを受けてやっていることよね」と誇らしげに言ってくださったのがとても嬉しかったです。

・プロのアーティストさんでハモリが印象的な二人や三人のグループなどの方々を真っ先に思い浮かべますという人もいました。

それはとても真っ当な印象です。

そういう人たちがどんなハモり方をしているのかという興味ですね。

・バンドのアーティストの中でハモリのパートをたくさん入った曲を作っている人たちもいます。

・ご自身がカラオケに行かれた時に、友達が歌っているところにハモるというように、ハモりといえばのイメージはカラオケですね、という人もいました。

・ポップスではなく合唱を真っ先に思い浮かべます、という方も。

中学や高校の合唱祭や合唱コンクールで、みんなで練習したことを思い出します、合唱団に入っていました、合唱部に入っていました、という思い出を語ってくれました。

・プロがやっているア・カペラのヴォーカルアンサンブルを真っ先に思い出しますという人もいました。


このように皆さんいろいろな印象を持っていました。



今回の講座の中では上手に歌うことを目指してはいなかったので、声のバランスを整えることや、歌の表現を考えることなど、ハモるにあたって大切なことを実践してみる講座を、いつかやろうと思いました。


今回取り上げた四曲のハモりの内容は私が準備して作っていったオリジナルのハモリなので、その中からどれか一つ選んで、一回の講座の中でその演奏面を重視して仕上げてみたいです。

その際にはぜひ、心がけていただきたいことがあります。


まず、聴くことができれば、演奏は必ず上手くなります。

自分を含めていくつかのパートが重なった時の、その中の一員でいることの、上手くいった時の快感、バランスがきれいにとれて本当の意味でハモれた時の、ハーモニーの響きを演じた時の快感というのは特別なものがあるので、その快感を得ようという欲求を持って欲しいです。


そして、抑揚について。

主旋律を歌うのであれば、有名なポップスを使ったので絶対にわかるはずの基本的な表現。

例えばここは声を張って、ここではちょっと落ち着かせて、など。

そんな感じのことを無意識でやってしまえるくらい有名な曲を選んだので、主旋律を歌うのだったら絶対に分かるはずの表現です。



とても楽しんだいただけたようなので、また続きが出来るのを私も楽しみにしています。



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