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習いごとの羽ばたく方向

YouTubeで配信している『音楽のひとしずく』が200回目ということで、ピアニスト谷上公子さんをお迎えしての対談1回目を8月17日にお送りしました。

二人でとても盛り上がった音楽談義を、多くの方に楽しんでいただけて、ありがとうございます。

今週もその続きの二回目の投稿。

今週の日曜日にお送りする対談の後半では、公子先生がヴォアクレールの演奏会ラフェットについてたくさん語ってくれています。


公子先生はこのラフェットをとても好きだと言ってくださいます。

「すべての時代、すべてのジャンルの音楽を演奏する、生徒さんの発表会というのは初めてです。他で見たことがない」と。

すべてのというのはもちろん少し大袈裟に言ってくださっているのですが、そう言いたくなるくらいいろいろな種類に渡っているということですね。


生徒さんにとって、いろいろな種類のいろいろな時代の音楽とは、どういうことなのかなと、いつも考えています。

音楽のすべてという果てしない宇宙のように広い範囲がある。

そこには先生自身もまだ知らない音楽がたくさんある。

(どんな音楽家でも、専門的に勉強すればするほど、まだこんなに知らない世界があるなと、その果てしないイメージを楽しんでいます)

その果てしない範囲の中に、例えば先生がわかっていることという範囲がある。

それは、そんなに狭くはないと思いますが、宇宙のように広い音楽の世界の中では、一部分に過ぎない。

その「今分かっている範囲」の中だけのことしか、今はもちろん教えてあげられません。

ですがその範囲を少しでも広げようといつも思って、先生たちは生きています。

音楽家はみんなそうだと思います。


生徒さんにとっての音楽という世界が、今どれくらいなんだろうということも、先生にとってとても大切です。

今はこれくらいだけれども、この生徒さんはこの期間でこのくらい音楽の範囲が広がるだろうなと、そこまで連れて行ってあげられたらいいなといつも思います。

きっとこれくらいまで広がってくれるだろう、どこまで行けるか、という範囲が、人それぞれ違いますね。

ですから、その方が今どういう音楽を、心の中、頭の中に持っていらっしゃるのか。

この場所にこの方はいる、それならこちらの方向に、このくらいまでは何年かけて広げるお手伝いができる、という感じ。

その生徒さんがどのくらい広がることを希望しているのか、またはそもそも広がることそのものを希望しているのか、ということを見定める。

ですが、その希望は習っていくうちに変わってゆくかもしれないですね。


自分の知らない音楽の世界があるということに気が付いた時に、ちょっとそこも覗いてみたいかなと思われるかもしれません。

(思わないかもしれないけれど)

習っている間に起こるその変化も、見定めて対応していかなければならないと思うのです。

そして、時期によってとても求めてくださる時と、押し付けないでくださいモードになってしまう時といろいろあると思います。

音楽の世界の入り口がどこにあるのかということも、ひとりひとりまったく異なるので、今この方はどこのドアを開けようとしてるのかな、ということもやはりさりげなく見定めます。

ドアを開けてみて「こんなにステキな世界!それなら一歩足を踏み入れてみようかな」と思ってもらえるかどうかは、その先生のチカラしだい。

音楽の先生は、そのドアをノックする場面をとても楽しいものにする責任があるのです。


ですから、初めからその果てしない宇宙やように広い音楽の世界を見せつけることが良いこととは限りませんが、まだまだ先がありますよと感じさせることくらいはしたいですね。

どんな声かけをして、どんな音楽を聴いていただいて、どんなレッスン曲をご紹介して、そのレッスンをどういうふうに進めてゆくのかということだと思います。


音楽が生徒さんにとって「楽しく幸せなこと」であってほしい。

その方の音楽の羽ばたく方向は、先生しだいといったところでしょうか。

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