舞台は暗記したかを試す場ではない
- Naito Ikuko
- 10月10日
- 読了時間: 3分
“音の華”コンサート本番が迫って来ました。
木曜日は最後のリハーサルでした。
私はこの音の華ではいつも、歌詞を表示するタブレットを自分の斜め前に、スタンドに立てておきます。
ついでにそこにはMCの内容も箇条書きで書いておきます。
顔の向きを変えなくても、少し目線を斜め下にするだけで視界に入ります。
すべて覚えているのですが、14曲も歌うので、新曲は歌詞の画面が置いてあるだけで、ストレスがゼロに。
いつも思うのですが、演奏で大切なのは「自分の演奏をしているか」ですね。
楽譜も歌詞も、「書いてあるものを追いながら音を出す」のは本物の演奏ではないと思います。
その音楽に入り込んで夢中になっていても、うっかり道に迷わないように、いざという時のために目の前に置いておく。
本当に自分のものになって「絶対に迷わない!」というところまで確実に染み込んでいるなら、無くてもよい。
音楽の本番とは、「果たして覚えているでしょうか」「迷わず正しく進んでいけるでしょうか」と自分を試す場ではありません。
それは練習段階の中盤でやること。
そのように自分を試す時に起こる大きなストレスは、本番では感じるべきではありません。
ストレスを完全にゼロにして演奏すべきです。
たくさんの曲を演奏する舞台なら、練習では覚えることよりも自分のものにすることを優先します。
ですがもちろん、毎日練習を重ねていればいつの間にか覚えてしまいます。
それに、音を出して練習する以外にも、覚えるためだけの時間、分析して解釈して自分の表現を探してゆくという時間を過ごしています。
同じように目の前に歌詞を置いていても、時期によってその目的と使い方が違うのです。
初めのうちは歌いながらしっかり読んでいます。
次に、自分に染み込んできたので見ないで歌う方が良い、という時期が来ます。
そして本番間近の仕上げでは、表現に集中した時の安心材料として、逆に視界に入れます
有名なプロでも、たくさんの曲を演奏する舞台では、楽譜または歌詞を見ている人がとても多いですね。
クラシックの方は譜面台を置くし、ポップスなどの方はヴォーカルモニターに見せかけたプロンプト画面を置きます。
一曲か二曲くらいしか演奏しないなら、何も無しで臨む人の方が多いでしょうか。
たくさん演奏する場でも何も見ない人もたまにはいますが、スゴい才能だと思います。
ここまで書いてきたら、暗譜ということについて詳しくまとめてみたくなりました。
近いうちに。。
“音の華”コンサート
2025年10月13日(月祝)
14:00開演(13:30開場)
自由が丘オペラハウス
東横線,大井町線自由が丘駅北口徒歩5分
全席自由3,500円(予約優先)
内藤郁子(歌)、村西則美(ピアノ)
小松﨑茜(コーラス)
第1部クラシック音楽とメッセージソング
第2部ポップス
今回は歌の演目は「戦後80年」をテーマにしています。
ご予約のない方も大歓迎です♪

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