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弾き語りをレッスンする


ピアノ科でもヴォーカル科でも、“弾き語り”というものをやってみたい、という興味をお持ちの方がいつでも数名はいらっしゃいます。

ピアノでもなくヴォーカルでもない特別な内容のレッスンとなり、皆さん言われるのが「もっと簡単なものだと思ってた!」。


ピアノ科の生徒さんで弾き語りに興味を持つのは、カラオケでポップスを上手に歌う方。

「ピアノはもう弾けるのだから、楽譜も読めるのだから、あとは歌うだけでしょ?」

ヴォーカル科の生徒さんでは、「実はちょっとピアノも昔習ってたので弾けるんです」または逆に「コードを知ってるから、クラシックピアノみたいに指が動かなくてもそれで大丈夫でしょ?」

。。。そうでもないのですよ。。


主役と支え役と、自分が二人必要になります。

主役はあくまでも歌う自分。

まずはその歌を、自分が完全に納得できるレベルまで仕上げなくてはなりません。

歌に専念できるなら、少しは音やリズムや歌詞のことで頭を使いながらの演奏でも、何とかなります。

でも伴奏を自分でするとなると、無意識なのに完璧!とまで仕上がっている歌でないと、崩れます。


そして歌の伴奏のピアノというのは、コードとリズムが不安定なことがあってなならない。

そして更にイントロや間奏やエンディングで、時には歌のフレーズの合間にも、ちょっとしたピアノ演奏の技術を必要とします。

これが無くてただひたすらコードを四分音符で鳴らし続けるだけの伴奏は、その単調さで歌の魅力を損ねかねません。


クラシックピアノだけをやってきた方は、コードの基礎が理解できていてコードネームでピアノが弾ける、という知識と技術も必要です。

ピアノ上級者は楽譜が読めて指が動くので、アレンジされている伴奏譜を使うことが多いですが、それでもコードをまったく知らないと、いろいろな意味で良い演奏にはなりません。


歌もピアノもどちらも、無意識に進んで行けるくらいのテクニックレベルで、歌詞の内容の世界に入り込んで演奏するのが弾き語りですね。


そして意外と皆さん考えていないのが、マイクのこと。

スタンドに固定されているマイクに声を入れながらピアノという楽器を弾くのは、慣れるまでけっこう束縛感があり大変です。

楽譜を見るのにマイクの存在が邪魔になる、ということも、うまく乗り越えてゆかなくてはなりません。

弾き語り用のはずなのに譜めくりが必要なくらい何ページにもに渡っているアレンジ譜がよくありますが、あれは非現実的。

マイクで歌っていて譜めくりというのは、たぶん無理ですよ。


そして音響機材としてのマイクとマイクスタンドの構造と扱い方も、最低限の知識は身につけなくてはね。

たまに、恐々使っていて全然声が入っていなかったり、逆に雑に扱っていたりする例も見ることがあります。


いかがでしょう。

ひと筋縄では行かないのがお分かりでしょうか。

これらすべてをヴォアクレールでは丁寧にレッスンします。

大変でも楽しみながらチャレンジする生徒さんがいて、レッスンはとっても盛り上がります。


さて、6月4日の郁先生の歌う“音の華”コンサート、そんな意味でも、楽しみになさっていてくださいね。


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